Orphée

2014年ゴールデングローブ賞作曲賞受賞、さらに2016年ローリングストーン誌が選ぶ現代音楽TOP20にも選ばれたコンポーザー、ヨハン・ヨハンソンのアルバム。ヨハンソンは、今作でジャン・コクトーの映画『オルフェ』で主人公がカー・ラジオから流れる短波放送の雑音から聞こえてくる奇妙で前衛的な詩に耳を傾けるシーンから、コクトーへのオマージュと、自らが暮らす街へのオマージュとして、数字や文字や暗号文の朗読からなる「乱数放送」の不思議な録音を音楽に加えることにしたという。このミステリアスな信号をヨハンソンは天才的な才能で他のアコースティック・サウンドと見事に一体化させている。